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雑感

Web開設10周年記念更新第3弾
PCIビデオカードベンチマーク大会♪


 2006.12.10
 さて、雑感における初めての特設ページ『Web開設10周年記念更新第3弾 PCIビデオカードベンチマーク大会♪』のスタートである。

 そもそも、なぜにこんなところに特設ページを設けることになったのかというと、今回の企画ではデータ量が多くなるため、従来の雑感のページに載せていると見通しが悪くなってしまうことが危惧されるため、専用ページとして独立させることにしたのである。
 ただし、基本的なページの枠組みはそのままとし、あくまでも雑感の中の1ページとして位置づける。変更箇所は、TABLEの幅を98%にまで拡大して有効に画面幅を活用するようにしたことと、日付順がいつもの逆順から正順になっていることである。

 それでは、今回の目的について書いておく。これまでも雑感内において様々なPCIビデオカードのベンチマークデータを掲載してきた。しかし、それはその時点での計測データを示したものであり、全体を同じ環境で比較したものではなかった。
 そこで、今回はベンチマーク専用の環境を構築し、手持ちのPCIビデオカードを同一条件下で比較してみることにした。
 なお、構築した環境については以下のとおり。
MOTHER:ASUS CUSL2-M (Socket370 i815E MicroATX)
CPU:intel PentiumIII/1.0BGHz (FSB133MHz)
MEM:PC133 CL=3 SDRAM 256MB×2 計512MB
HDD:WesternDigital Raptor WD360GD (10,000rpm SATA1.5G 36GB)
CD:PLEXTOR PX-W2412TA
SATA I/F:玄人志向 SATA2EI3-LPPCI (SATAII3.0G)
OS:Windows2000 Professional SP4
DirectX:9.0c(2006年2月版)
 手持ちのマザーボードの中で、CPU・メモリが一式揃うのがこれしかなかった(うちにはSlot1・Socket370マザー関係パーツしかストックがない)ということが大きな理由ではあるが、今後自分でPCIビデオカードを使用するとしたらこの程度の環境のマシンに投入する可能性が高いという理由もある。
 ただ、可能な限りボトルネックを排除するという観点から、チップセットはHubインターフェースを備えるi815Eとし、HDDはRaptorをSATAインターフェースでつないでいる。もう1台RaptorをつないでRAID0構成にすることも考えたが、さすがにそれはこのクラスのマシンにはもったいないと考え直し、シングル構成のままとした。

 ベンチマークとして採用したものは以下のもの。

HDBENCH Ver3.40 Beta6
3DMark2000 v1.1
3DMark2001SE
3DMark05
ゆめりあベンチ
FINAL FANTASY XI for Windowsオフィシャルベンチマークソフト3

 今回は、すべてのベンチマークプログラムを5回連続して動かし、得られたスコア(HDBENCHはALLのスコア)を順に並べた時の真ん中の値を代表値として使用する。なお、すべてのデータは別途公開するので参考にして欲しい。

 2006.12.11
 さて、各ビデオカードのデータを載せていく前に、比較用の基準となるデータを示しておく。

 まずは、CUSL2-Mのi815Eチップセット内蔵ビデオ機能を使用した場合のデータから。

i815E (24bit color/1280×1024)
HDBENCH
ALL
Integer
Float
Read
Write
Read&Write
25497
45799
45634
11262
10187
16259
Rectangle
Text
Ellipse
BitBlt
DirectDraw
Read
Write
RandomR
RandomW
7191
10744
3593
23
0
56140
46043
17414
17474
3DMark2000 v1.1
818

 続いて、CUSL2-MにAGPビデオカードを載せた場合のデータ。

RADEON8500LE (AGP 64MB/32bit color/1280×1024/Driver 8.252.0.0)
HDBENCH
ALL
Integer
Float
Read
Write
Read&Write
30840
45803
45634
14791
13968
20978
Rectangle
Text
Ellipse
BitBlt
DirectDraw
Read
Write
RandomR
RandomW
48965
43591
3134
213
23
56449
54352
17534
17719
3DMark2000 v1.1
6390
3DMark2001SE
5905
3DMark05
N/A
ゆめりあベンチ 640×480 それなり
9099
ゆめりあベンチ 1280×960 綺麗
3480
FFBench3 低解像度
2454
FFBench3 高解像度
1730

GeForce2 Ti (AGP 64MB/32bit color/1280×1024/Driver 31.00)
HDBENCH
ALL
Integer
Float
Read
Write
Read&Write
31166
45736
45566
14784
14122
20968
Rectangle
Text
Ellipse
BitBlt
DirectDraw
Read
Write
RandomR
RandomW
54561
44591
8829
200
59
56449
52405
16869
18031
3DMark2000 v1.1
6791
3DMark2001SE
3661
3DMark05
N/A
ゆめりあベンチ 640×480 それなり
3692
ゆめりあベンチ 1280×960 綺麗
N/A
FFBench3 低解像度
2052
FFBench3 高解像度
1090

 こうして見ると、i815E内蔵ビデオ機能の低さだけでなく、メインメモリをVRAMとして共有するというUMA方式の弱点が明確に出ているかと。メモリアクセスが2〜3割も低下しているからねぇ。
 2006.12.13
 それではいよいよPCIビデオカードの登場である。まずは、玄人志向RX1300-LP128Hから。雑感での初出は2006年6月7日

RX1300-LP128H (PCI 128MB/32bit color/1280×1024/Driver 8.273.0.0)
HDBENCH
ALL
Integer
Float
Read
Write
Read&Write
28089
45799
45635
14794
14487
21087
Rectangle
Text
Ellipse
BitBlt
DirectDraw
Read
Write
RandomR
RandomW
23125
14997
991
70
19
55561
55561
17811
17594
3DMark2000 v1.1
4767
3DMark2001SE
3583
3DMark05
488
ゆめりあベンチ 640×480 それなり
6950
ゆめりあベンチ 1280×960 綺麗
N/A
FFBench3 低解像度
1425
FFBench3 高解像度
822

 続いて、同じく玄人志向RX1300-LP256H。初出は2006年11月1日

RX1300-LP256H (PCI 256MB/32bit color/1280×1024/Driver 8.273.0.0)
HDBENCH
ALL
Integer
Float
Read
Write
Read&Write
28535
45804
45630
14791
13968
20978
Rectangle
Text
Ellipse
BitBlt
DirectDraw
Read
Write
RandomR
RandomW
32129
14982
990
155
23
56140
54935
17905
18095
3DMark2000 v1.1
5360
3DMark2001SE
4546
3DMark05
911
ゆめりあベンチ 640×480 それなり
10260
ゆめりあベンチ 1280×960 綺麗
N/A
FFBench3 低解像度
1507
FFBench3 高解像度
943

 同一モデルのメモリ容量違いという関係のため、どこがどう変わってくるかということがよくわかるかも。ビデオ系で数値がほぼ倍になっているのは、メモリアクセスが32bit幅から64bit幅になった影響なんだろう。こうしてみると、現在の価格差が約3,000円であることを考えると256MBモデルを買った方が幸せになれそうな気がする。逆に最低限でよければ、128MB版で済ませるという選択もできるか。
 2006.12.14
 次に、同じく玄人志向GF6200A-LP128Hを。雑感での初出は2006年1月22日

GF6200A-LP128H (PCI 128MB/32bit color/1280×1024/ForceWare93.71)
HDBENCH
ALL
Integer
Float
Read
Write
Read&Write
29687
45581
45410
14685
13866
20774
Rectangle
Text
Ellipse
BitBlt
DirectDraw
Read
Write
RandomR
RandomW
45568
42149
7438
120
29
56449
45837
17936
17212
3DMark2000 v1.1
5782
3DMark2001SE
4889
3DMark05
534
ゆめりあベンチ 640×480 それなり
11120
ゆめりあベンチ 1280×960 綺麗
N/A
FFBench3 低解像度
2306
FFBench3 高解像度
1531

 さて、これでここ最近のチップを使用したビデオカードが出そろったわけだがいかがだろうか?全体的に見てGF6200A-LP128Hの方が速いと言えそうではないだろうか。3DMark05の値がRX1300-LP256Hに比べてかなり低くなっているが、RX1300-LP128Hよりも上回っていることから、メモリ容量が足を引っ張っている可能性が高いように思う。ようするに、ビデオメモリを大量に使用するようなアプリケーションを動かすのであればRX1300-LP256Hが優位になるかと。ただし、メモリインターフェースの転送クロックは、GF6200A-LP128Hの方が333MHz、RX1300-LP256Hの方が266MHz(DDRのためメモリ動作クロックの1/2)となるため、バースト転送以外ではRX1300-LP256Hの方が遅いということもあり得る。

 動画再生支援機能については、GF6200A-LP128Hが『NVIDIA PureVideo』テクノロジーを、RX1300-LP256Hが『AVIVO』を備えている。ただ、RadeonX1300の方が世代が新しいこともあり、機能的にはRX1300-LP256Hの方が上。あと、先日発表のあったAdobe AcrobatにおけるGPUアクセラレーション機能についても、RadeonX1300は対象となっているがGeForce6200は外れているらしい。

 ということで、前にも書いたことがあるのだが、RX1300-LP256Hで玄人志向が謳っている『PCIバス接続グラフィックボード最速モデル』っていうのは疑問だなと。機能面の比較、仕様等の詳細な確認は、BUFFALOブランドで扱っているGX-X1300/P256及びGX-6200/P128の製品ページが参考になる(全く同じ製品である保証はありませんが、よく似ている)ので、購入を検討する場合の一助として欲しい。
 2006.12.15
 ここからは、旧モデルを立て続けに。まずはGeForce系から。

 過去のデータから、GeForce6200A-LP128Hと良い勝負が期待できる玄人志向GFX5700LE-P256C。雑感での初出は2005年1月2日

 搭載チップの写真。FC-PGAにレーザーマーキングしてあり、かなりかっこいい。
GeForce FX 5700LEパッケージ写真

GFX5700LE-P256C (PCI 256MB/32bit color/1280×1024/ForceWare93.71)
HDBENCH
ALL
Integer
Float
Read
Write
Read&Write
29680
45603
45435
14685
14177
20784
Rectangle
Text
Ellipse
BitBlt
DirectDraw
Read
Write
RandomR
RandomW
45123
43526
7414
196
29
55231
46251
17719
17655
3DMark2000 v1.1
5884
3DMark2001SE
5097
3DMark05
390
ゆめりあベンチ 640×480 それなり
11531
ゆめりあベンチ 1280×960 綺麗
3008
FFBench3 低解像度
2343
FFBench3 高解像度
1777

  旧モデルではあるがGF6200A-LP128Hとほぼ互角、というか単純な処理能力だけで比べるとわずかに上回っていると言える。3DMark05の数値の低さは、サポートする機能の世代間格差などで生じていると思われるため、DirectX9.0以降の最新機能を使用しないような状況に限定すれば、これが最速と言えるんじゃないかと。

 続いて、かなり古めのものになってしまうがJETWAYのものと思われるGeForce2MX400。雑感では登場していない(と思う)。PC98-NXPC-9821Xv20のページでは登場済。

GeForce2MX400 (PCI 64MB/32bit color/1280×1024/ForceWare93.71)
HDBENCH
ALL
Integer
Float
Read
Write
Read&Write
27788
45606
45443
14689
13870
20780
Rectangle
Text
Ellipse
BitBlt
DirectDraw
Read
Write
RandomR
RandomW
25929
22516
6638
62
29
56794
45816
17873
17780
3DMark2000 v1.1
3977
3DMark2001SE
1886
3DMark05
N/A
ゆめりあベンチ 640×480 それなり
1887
ゆめりあベンチ 1280×960 綺麗
N/A
FFBench3 低解像度
1456
FFBench3 高解像度
597

 さすがに、この世代まで遡ってしまうと見劣りするようになってしまう。それでも、FFBench3の低解像度ではRX1300-LP128Hをわずかながら上回っており、素性の良さを感じることができる。
 2006.12.16
 続いてRADEON系へ。
 玄人志向RD925-P256C。雑感での初出は2005年1月19日

 搭載チップの写真。昔からチップの形状が変わっていないような気が…。
RADEON9250パッケージ写真

RD925-P256C (PCI 256MB/32bit color/1280×1024/Driver 8.252.0.0)
HDBENCH
ALL
Integer
Float
Read
Write
Read&Write
28957
45802
45631
14791
14480
20978
Rectangle
Text
Ellipse
BitBlt
DirectDraw
Read
Write
RandomR
RandomW
41570
18169
1776
196
19
56171
52947
17811
17567
3DMark2000 v1.1
5577
3DMark2001SE
4605
3DMark05
N/A
ゆめりあベンチ 640×480 それなり
5768
ゆめりあベンチ 1280×960 綺麗
2383
FFBench3 低解像度
2004
FFBench3 高解像度
1361

  公式にPCIをサポートしている最後のRADEON系GPU。ただGeForce系と比べると、全体に数値が低めとなっているのがわかる。しかも、ハードウェアとしてはDirectX8.1までの対応となるため、機能はGeFroce5700LEに劣ることは間違いない。ただ、発色等が好みという人が比較的多いことから、画質優先でこちらを採用するというのもありかも。

 そして、今回の企画のために調達したPOWERCOLORのR92P-ND3。扱いはASK SELECTで、型番はR92-CDT-P256D/R92P-D3L。雑感には未掲載なので、いずれ何かを書くつもり。

R92-CDT-P256D(R92P-D3L) (PCI 256MB/32bit color/1280×1024/Driver 8.252.0.0)
HDBENCH
ALL
Integer
Float
Read
Write
Read&Write
29259
45797
45635
14791
13968
20978
Rectangle
Text
Ellipse
BitBlt
DirectDraw
Read
Write
RandomR
RandomW
40571
18160
1776
189
19
56449
55261
17716
18063
3DMark2000 v1.1
5649
3DMark2001SE
4635
3DMark05
N/A
ゆめりあベンチ 640×480 それなり
5963
ゆめりあベンチ 1280×960 綺麗
2461
FFBench3 低解像度
2015
FFBench3 高解像度
1367

  こうして見ると、全ての面にわたってRD925-P256Cをわずかに上回っていることがわかる。コアクロックの差(240MHz/250MHz)とメモリバンド幅(64bit/128bit)の差だとは思うのだが、それにしては差が小さすぎるかなぁ。

 玄人志向RD9250-LP64D。雑感での初出は2005年5月3日

RD9250-LP64D (PCI 64MB/32bit color/1280×1024/Driver 8.252.0.0)
HDBENCH
ALL
Integer
Float
Read
Write
Read&Write
28210
45799
45634
14791
13968
20978
Rectangle
Text
Ellipse
BitBlt
DirectDraw
Read
Write
RandomR
RandomW
23923
18160
1777
88
14
56449
54094
17750
17504
3DMark2000 v1.1
4911
3DMark2001SE
3662
3DMark05
N/A
ゆめりあベンチ 640×480 それなり
4665
ゆめりあベンチ 1280×960 綺麗
1727
FFBench3 低解像度
1838
FFBench3 高解像度
1187
 ※FFBench3では、低解像度・高解像度ともにテクスチャの欠落があった。

 現在、PC98-NXで使用しているもの。ベンチマークの種別によってはRX1300-LP128Hを上回っているものがあるというのは、健闘しているというべきなのかRX1300-LP128Hが遅すぎるというべきなのか…。
 2006.12.17
 最後に、アイ・オー・データGA-SV408/PCI。S3のSavage4 Pro+を搭載している。雑感では未掲載のはず。PC-9821Xv20関連ページで登場。

GA-SV408/PCI (PCI 8MB/32bit color/1280×1024/I・ODATA Ver.2.02)
HDBENCH
ALL
Integer
Float
Read
Write
Read&Write
27377
45797
45636
14889
14075
21087
Rectangle
Text
Ellipse
BitBlt
DirectDraw
Read
Write
RandomR
RandomW
9309
9351
4179
5
0
56449
55834
17839
17355
3DMark2000 v1.1
N/A
3DMark2001SE
N/A
3DMark05
N/A
ゆめりあベンチ 640×480 それなり
N/A
ゆめりあベンチ 1280×960 綺麗
N/A
FFBench3 低解像度
N/A
FFBench3 高解像度
N/A

  軒並み計測不能ということで、さすがに世代が古すぎかと。何しろ、DirectX6世代ですから。しかも、搭載メモリが8MBしかないのに1280×1024でフルカラーってのは、条件が厳しすぎるということも考慮しないと。

 今回使用したPCIビデオカード。上の2枚は、手前がR92-CDT-P256D/R92P-D3L、向こう側がRD9250-LP64D
今回使用したPCIビデオカード

 2006.12.24
 さて、最後にまとめをしておきたいのだが、その前におまけのデータを載せておく。

 というのも「これからWindows Vistaが登場してこようという時期に、今さらWindows2000でもないだろう」と、そんな意見があったりもするわけだ。そして、BUFFALOではそのあたりも睨んで、現行のPCIビデオカード2機種ともにWindows Vista対応を謳っている。とするならば、どの程度のパフォーマンスが得られるのか確認しておく必要がある。しかも、従来と同一のハードウェア上で。

 そこで、これまでのテストと同一の環境にWindows Vista RC1版をインストールし、ベンチマークデータを取ることにする。採用するビデオカードは、Windows Vista対応を表明しているチップを積んでいるRX1300-LP256H,GF6200A-LP128H,GFX5700LE-P256Cの3枚である。前者の2枚は同一モデルと思われるGX-X1300/P256GX-6200/P128においてVista対応とされており、後者の1枚はNVIDIAにおいてGeForceFXシリーズまでVista対応が謳われている。

 なお、今回のハードウェアはVista対応ドライバ(ベータ版中心)が公開されているものばかりで構成している。これは、今回の企画開始時点でVistaを動作させることを想定していたことから、その点まで考慮してハードウェアを選定したためである。

 採用したベンチマークは、ゆめりあベンチ、FFBench3の2種類である。3DMark06(Windows Vista対応版)でも計測しようとしたのだが、ハードウェア要件を満たしていないとはねられてうまく動作させることができなかった。そこで、Windows エクスペリエンス インデックスの値(キャプチャ画像)を載せていくことにする。

RX1300-LP256H (PCI 256MB/32bit color/1280×1024/Driver 8.311.0.0)
ゆめりあベンチ 640×480 それなり
N/A
ゆめりあベンチ 1280×960 綺麗
N/A
FFBench3 低解像度
1421
FFBench3 高解像度
941

Windows エクスペリエンス インデックス(Driver 8.311.0.0及び標準WDDM準拠ドライバ)
Windows エクスペリエンス インデックス RX1300-LP256H

GF6200A-LP128H (PCI 128MB/32bit color/1280×1024/ForceWare96.85)
ゆめりあベンチ 640×480 それなり
5846
ゆめりあベンチ 1280×960 綺麗
N/A
FFBench3 低解像度
1633
FFBench3 高解像度
1135

Windows エクスペリエンス インデックス(ForceWare96.85及び標準WDDM準拠ドライバ)
N/A

GFX5700LE-P256C (PCI 256MB/32bit color/1280×1024/ForceWare96.85)
ゆめりあベンチ 640×480 それなり
4564
ゆめりあベンチ 1280×960 綺麗
2303
FFBench3 低解像度
1489
FFBench3 高解像度
932

Windows エクスペリエンス インデックス(ForceWare96.85及び標準WDDM準拠ドライバ)
Windows エクスペリエンス インデックス GFX5700LE-256H

 うまく動作しないものがいくつかあって正しく比較できるだけの材料が揃っていない。
 RX1300-LP256Hでは、ゆめりあベンチが起動するものの実行可能解像度を取得できずにそこから進めないという症状を確認。Vista標準のWDDMドライバ及びAMD配布ベータ版ドライバの両方で同じ症状が出た。
 GF6200A-LP128Hでは、なぜかWindows エクスペリエンス インデックスが正常に機能しなかったため、ベンチマークのみ。実行途中でハングアップしているようだ。他のベンチマークは正常に動いていたんだけど、なんでだろう?
 唯一すべてのデータを取得できたのがGFX5700LE-P256Cのみという状況であった。

 そのような状況だが、簡単な分析を。
 単純な速さという意味で言えば、GF6200A-LP128Hが一番速そうだ。ただし、Windows Vistaで使用することを考えると、メモリが128MBしかないというのがネックになりそう。256MB版を出してくれれば一押しなんだけど。あと、Windows エクスペリエンス インデックスが落ちてしまうのは、いずれ正式版に移行すれば解消するだろうし。

 Vistaで使用するという前提でいえばメモリ量も重視したいところなので、RX1300-LP256Hが無難なところかも。GFX5700LE-P256Cも同じメモリ量ではあるが、こちらは世代が古いせいかWindows エクスペリエンス インデックスのゲーム用グラフィックスカテゴリの得点が低くなっている。

 ただ、BUFFALOのページで公開されている(12/24時点)情報によれば、GX-6200/P128は現時点でVista対応となっているが、GX-X1300/P256は今後対応予定となっている。特に支障はないと思うのだが、ちょっと気になるところ。

 なお、今回のテスト環境ではいずれのビデオカードでもデスクトップ表示はAero(いわゆるAero Glass)の表示がオンにならなかった。
 ただし、BUFFALOのページで以前公開されていた情報によれば、GX-6200/P128でもベータ環境においてAeroがオンになったようなので全く無理な話ではないらしいが、かなり高性能なマシン環境で動かしていたはずなので、本来PCIビデオカードを載せなければいけないようなマシンでは、実質的には厳しいと言わざるを得ないのではないだろうか。

 なお、参考までにベータ版におけるAeroの動作条件と実際にAeroを動かしたときの快適度が示されているページを示しておく。

Windows Aeroの謎に迫る(ITmedia +D PC USER、元麻布春男)
“Windows Vistaレディ”マシンを作る(DOS/V POWER REPORT、橋本新義)

 2007.01.01
 ようやく最終章にまでたどり着いた。大したことをやっているわけではなくまとめるだけなんだけど、いかんせん時間がなかなかとれなくて。

 さて、同一条件でのPCIビデオカード性能比較はいかがだっただろうか。たぶん、CPUパワーがもっと高いプラットフォーム上で比較を行えば、微妙な差がはっきりとしてくると思うのだけど、そんなマシンならチップセット内蔵ビデオ機能で十分高速に動作するはずなので、そもそもPCIビデオカードを増設する必要なんてないだろうし。

 それでは、今回収集データを元にまとめてみたいと思う。
HDBENCH総合グラフ
 まずはHDBENCHの値について、ALL以外のスコアを合計して並べてみた。頭一つ抜き出ているのがAGPビデオカード群で、その次にGeForceFX5700LE、GeForce6200Aが続き、3番手のグループにRADEON9200/9250の256MB仕様が位置している。

 ここから、ビデオカード関連だけの数値を抜き出してみると傾向がはっきりする。

HDBENCH VIDEOグラフ

 GeForceFX5700LE/6200AのグループはAGPビデオカードに匹敵するスコアを残しており、RADEON系は総じて低くなっている。特に、RADEON X1300搭載ビデオカードは、GeForce2MX400にも負けているほどで、その能力は評価できない。

 それでは、続いて比較的サンプルデータを多く取得できたベンチマークのデータも比較してみたい。

3DMark2000v1.1
3DMark2000v1.1グラフ

3DMark2001SE
3DMark2001SEグラフ

FFBench3 低解像度
FFBench3 低解像度グラフ

FFBench3 高解像度
FFBench3 高解像度グラフ

 やはり、全体の傾向としてはAGPビデオカードに互したスコアを出すGeForceFX5700LE/6200Aと、それに続くRADEON9200/9250の256MB仕様となっているのがわかる。RADEON X1300は、256MB仕様が3DMark2000/2001でRADEON9200/9250の256MB仕様に並びかけようとするものの、その他のベンチマークでは低いスコアにとどまっており、チップ性能を発揮できているとは言い難い。

 ということで、おまけのWindows Vista RC1版のデータも勘案しつつ使用感も交えて結論のようなものを書いておくと、Windows Vistaを使用しないあるいは大画面を使用しないということであれば、玄人志向のGF6200A-LP128Hを使うと一番問題が少ない可能性が大きい。Windows XP以前用としては、安定性や速度面とのバランスを考慮して最適解じゃないかと。自分用としても、こいつを1枚確保しておこうと思う。
 もし、中古でGeForce5700LE(もしくはGeForce5700V)の256MB仕様のものがあったらぜひ確保しておきたいところだが、依然として人気が高く価格も高止まりしているので、ちょっと難しいかもしれない。

 あとは、Windows Vistaで大画面での使用を予定していたり、RADEON系でないと…という場合には、玄人志向RX1300-LP256Hが候補となるだろう。ただ、普通でさえ遅いPCIバスにPCI-E to PCIブリッジがつながることから、どうしてもオーバーヘッドが生じるのは仕方がない。映るだけでもマシという程度の認識で使うべきだろう。RX1300-LP128Hに至っては、現時点では選択する理由はないかと。

 もし、今の時点でちょっと前のPCIビデオカードを使っていて買い替えを検討しているという場合には、よくよく考えてから踏み切った方が良いと思う。ベンチマークデータを見てもらってわかるとおり、速度面での改善は期待できないので、どうしてもDirectX9でSM2.0を使いたい、などの機能面での必要がない限り投資しても意味がないだろう。

 それでは、最後に今回のベンチマークデータをエクセルシートにまとめたので、掲載しておくことにする。

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