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PA-Z500の内部構造

〜SHARP製電子手帳(WiZ)を分解する!〜

 WindowsCEの前、MobileZを使っていたその前、ようするにはるか昔に使っていたSHARP製電子手帳WiZシリーズPA-Z500の分解写真です。ドブに落ちて水浴びしながらも何のトラブルもなく動作し続けたというツワモノの姿を御覧下さい。

 あぁ、最後は画像を見てのとおり、液晶が割れてしまったので引退したわけです。ついでに、すでに廃棄処分の憂き目にあっております。かわいそうに…
※MobileZもこのコーナーに掲載する気があったんだけど、買い手が見つかってしまったので、分解されずに売られていきました。ドナドナド〜ナ〜ド〜ナ〜♪

PA-Z500全景
Electrical pocketbook "PA-Z500" made by SHARP. It's clashed!

 SHARPの電子手帳なので、当然タッチペンにより操作します。液晶のガラスが割れても、感圧層があるために飛散しないところがあはれを誘います。
 
基板裏
Backside view. Back panel removed. 4pin connector on left side is serial port for data transfer.

 裏蓋を取り外したところですが、下側が電池BOXです。左側の4ピンのエッジコネクタが、データ転送用のシリアルポートです。ただし、このコネクタはWiZシリーズ間でしか使えなかったはずです。ほとんどの場合は、赤外線ポート経由でのデータ転送が主になります。
 電池BOXのすぐ上のランドはテスト用のものと思われますが、さらにその上の多ピンの空きランドは、本来であればカードコネクタがついたと思われるところです。ザウルスなどのように、ROM/RAMカードを刺すことによって機能の拡張を図るということも考えていたのでしょうか?
 ちなみに、この基板は見てのとおり片面実装です。


Main board sepalated from front panel.

 フロントパネルと基板を分離したところです。パネル側の丸いのは圧電スピーカです。

基板実装面
Main board top view. Upper side is MPU block. Lower side is voltage regurator block etc.
 基板の部品実装面です。上側にMPU・RAM/ROM・液晶コントローラー?などが集中しています。下側にはDC-DCコンバータなどの電源ブロックがあります。
 赤外線インターフェースは電池の−端子側根元に取り付けられています。なお、このインターフェースはASKのみ対応で、IrDAには非対応です。

MPU,RAM/ROM.LCD controller etc.

 先の写真の上側部分を拡大したものです。主要なチップのほとんどが集中しています。たぶん、LH580013がMPUだと思うのですが、裏付けがとれませんでした。TOSHIBAのチップがRAM、その横がEEP(Flash?)ROMかと当たりをつけたのですが、どんなものでしょう?ブツがすでに手元にないため、パターンを追ったり正確な型番を読みとることができなかったりするので、ここまでってことで。

 さて、一つ面白いのが、この画像の左下に写っている電解コンデンサです。表面実装タイプではなく、立型の細長いタイプを寝かして取り付けています。しかも、基板上にそのままつけると厚みがでてしまうため、基板のその部分をくりぬいてあるんですねぇ。これじゃあはんだ漕でのリフローは無理でしょうから、手で半田こて使ってつけたんでしょうね。
 それと、MPUの右側にある15ピンのの未実装ランドですが、本来ならザウルスなどとデータ交換するための15ピンケーブルをつなぐためのコネクタがあるところだったのでしょう。しかし、このシリーズでは実装されなかったため、ジャンパも切られたままになっています。
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