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Mobile Gear IIの内部構造

MC-R510のCPUを見てみよう!
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 たまたま、WindowsCE2.0搭載機であるNEC製Mobile Gear II(MC-R510)を借りることができた。

 ちょこちょこっと使ってみたのだが、やっぱりCASSIOPEIA A-60より速い!のだ。
 すでに旧世代機になっているとはいえ、現行モデルはそれほど機構的には大きく変わっていない代物である。えぇぃ、こんちくしょう!ってことで、ふいにCPUを拝みたくなってしまい、いきなりバラしてしまった(爆)

 だいたい、これだけ筐体がでかくて、いかにもなビス止めなんだもん、バラせそぉ〜なオーラがプンプンと漂っているのから、このサイトの趣旨からいってもばらさないわけにはいかないだろう。

 ということで、これはその時の記録である。
外観
Overall view of Mobile Gear II "MC-R510".
 WindowsCE版Mobile Gearは、歴代比較的大きな筐体を使用している。

 もちろん、H/PC Pro3.0なんかを積んでいる最近のサブノートクラスマシンはもっとでかいわけだが、CASSIOPEIA AシリーズやHP620LX・Jornada680等よりも一回り大きく作っている。このクラスでは直接のライバルというと、日立のPERSONAあたりだろうか。

 そして、このサイズだからこそキーピッチも広く、ブラインドタッチは問題なくできる。なにより、ENTERキーがでかいというのはいいね。とにかく文章を打ちまくるという人にはうってつけでしょう。

 ただし、サイズがでかいのでポケットに入れるというわけにはいかないのが難点。カバンなりセカンドバックが必須。
 さてさて、これだけ大きな筐体なのでバラすのも比較的?簡単である。

 基本どおり底面から攻める。まず目に付くのが、ROM・RAMと書かれた横のカバーである。ネジ1本ではずせるので、早速チャレンジ。

底面RAM増設部
Bottom side view. The cover named "RAM/ROM" is removed. The connector on upperside is MEMORY SOCKET for extension main memory. The chip on lowerside is SYSTEM ROM.
 上側が、増設用RAMのコネクタ、下側がROMボードである。ROMボードは、2箇所ネジ止めで、裏面にコネクタがついていて基板とつながっている。このROMを差し替えることによりアップグレードが可能なんでしょう。
 よく知らないが、RAMボードはコネクタの形状からして専用なんでしょうねぇ。

基板裏
The bottom cover is removed. There are some LSI. For example,
Flash rom is made by intel, Modem chip is made by Rockwell,
The others NEC's ASIC, RICOH's chip(for PC CARD?).
 裏蓋をはずすと、っていうか上部筐体を剥がすと、基板が見える。もし、自分でばらすっていう人は、液晶へ行くフラットケーブルがあるので切断しないように!

 この面に載っているのは、intel製FlashROM、NEC製ASIC、RICOHのチップ(PCカード用か?)、Rockwell製モデムチップなどである。

 ここまでばらしてもまだCPUにお目にかかることができない。ということで、さらに基板を下部筐体から引き剥がす。

基板表
Main board view. In the center, silver socket on upperside is Compact Flash slot. On the right, black socket is PC CARD slot. And the lowerside block is IrDA unit and moduler jack(for modem cable).
The board on two chips in the center is CPU and MEMORY module.
 基板だけを取り出してひっくり返したのがこの写真である。

 真ん中上部のコネクタがCF用スロット、右部分の大きなコネクタがPCカードスロット。右下部にはTEL回線接続のモジュラージャックやIrDAユニットがある。

 なお、この左半分を拡大し、90度回転させたのが次の写真。

基板表
View of RAM/ROM connector. Two connectors on the left edge are for flat-cable to LCD & keyboard unit.
 中心にあるのが、下部カバーを外したときに見えたROM/RAM用コネクタ。左側縦に並んでいる2つのコネクタはフラットケーブル用のものである。バラすときには切らないように注意!組み立てるときにはちょっと差し込みにくいかも…

 さて、ここまできてもCPUの姿は見えない。実は、真ん中にサブボードとして載っているのだ。

CPU
CPU/MEMORY module. The view is MEMORY chip side. MC-R510 has 16MB main memory.
 サブボードの表から見える面には、このとおりメモリが載っている。これを外して裏返すと

CPU
CPU/MEMORY module. The view is CPU side. CPU is VR4121(MIPS). Opearating frequency is 131MHz.
 このようにようやくCPUを見ることができる。
 NEC製VR4121(MIPS)はBGAなのかな?表面実装されているので、パッケージまではよくわからない。
 あと、制御クロックは個別にオシレータが載っているようなので、クロックアップはやりやすいかも…
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