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PC-9821As改造


 PC-9821Aeを改造してみたのはいいが、システムクロックが思ったより上がらない。最初は、AeとAsは同じ基板を使っているのだと思っていたのだが、情報を集めてみるとどうやら設計自体が異なるようだ。
 ということであれば、より高速なマシンを作ろうと思うのならばAsに流れるしかない!ということで、中古のAsを購入。早速改造してみることとした。

 AsはAeと構造的には変わるところはない。よって、CPUに供給されるクロックは、CPUを載せたドーターボード上で作られている。

CPUボード

 Aeでは表面実装タイプのオシレータが使われていたが、このAsではDIP8pinタイプが使用されていた。この写真では、すでにオシレータを取り去ってしまっているが、中央下部の四角く緑色になっている部分がそれである。
 AeではCPUと同じ周波数のクロックが使われていたが、Asでは×2の周波数のものが使われている。

CPUボード改造後

 これは、クロックアップ用に80MHzのオシレータを載せたところである。CPUソケットには、下駄を履かせたAm5x86が載っている。DIP8pinのオシレータ部分には、DIP14pinの丸ピンICソケットを取り付け、8pinタイプでも14pinタイプでもどちらでも使えるようにしている。

 Ap/As/AeではCPUボード周辺が狭くなっており、とりわけCPU及びODPソケットの頭上は狭い隙間しか空いていない。AeではODPソケットにCPUを取り付けるしかなかったわけだが、Asの場合にはCPUソケットに取り付けるという手が使える。
 どちらにしても、放熱器に直接ファンをつけることができないので、内部フレームにファンを取り付けたわけだが、AsのCPUソケット上空の方が多少ではあるがスペースが空いており、ファンを取り付けやすくなっている。ODPソケットの真ん前にはスピーカがあるのでえらい邪魔なのだ(^^;)。

内部フロントパネル

 今回は、フレームをシャーシパンチで打ち抜き、そこにファンを取り付けた。スピーカーの右側の黒く見えているところがファンである。穴が30mm径なのに、取り付けたファンが40mmなのでちょっと効率が悪くなっているが、まぁよしということで。

 ちなみに、CPUブロックを上から見たところが次の写真。

CPU周辺の様子

 前から見たときのファンの延長線上にCPUの放熱器がきている。紅白のケーブルは、電圧変換ユニットとつながっている電源ケーブルである。電圧変換部はスピーカーの左側に位置させ、熱を筐体に逃がすようにしている。

TOP VIEW

 これは、筐体のカバーを外したところである。ほとんどAeと変わりがない(構造が同じなのだから当たり前!)のだが、電源ケーブルの配線をHDDとFDDとの隙間に追い込み、空気の通り抜けを疎外しないようにしてある。冷却の関係上、CPU近傍のフロントパネルから後部排気ファンへの空気の流れは絶対に確保すべきものだからである。

 ちなみに、フロントパネルを取り付けて前から見た場合はこんな感じ。

FRONT VIEW

 AsなのにAeのパネルを使っているのは、パネルの加工が面倒(^^;)なのでそのまま流用しているからである。ちなみに、内部フレームなども流用しているので、もともとAsの部分というのは基板ぐらいのものである(笑)。
 そうそう、ここに取り付けているCD-ROMドライブはAeの時と変わっているが、これについてはAs2のページで書く予定である。

 さてもう一つ、Aeの時には見えなかったことを一つ。
 内蔵CD-ROMを取り付けるのはいいのだが、ドライブから出力される音声データをどうするかという問題があるのだ。要するに、SCSIで取り付けただけではCD-DAが聴けないってことだ。
 Aeの時には、ドライブの出力からマザーボードのLINE INへ直接ケーブルをはんだづけしていたのだが、Asでははんだづけをしない方法に変更した。

 それは、ケーブルを一度外に引き出して、後部パネルにあるLINE INコネクタから取り入れるという方法だ。

REAR VIEW


 SCSIスロットから延びているケーブルが、ドライブの出力から直結されているケーブルである。これで、はんだづけ無しでCD-DAを聴くことができるぞ!

 最後に、Asのメイン基板を見てみよう。

マザーボード

 Aeではサウンドカードがドーターボード化されていたのに対し、Asでは完全なオンボードとなっている。これは、製造時期の違い(Aeは初期ロットに近い)によるものと思われるが、それだけ集積度が上がっているわけであり、同じ製品群の中でも進歩の跡が見て取れる。

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