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雑感

PCIビデオカードベンチマーク大会♪第4弾?


※注意
 GF8500GT-P256H及びRH2400PRO-LP256Hについては、別環境にて追試を行っています。ベンチマーク結果等に変動がありますので、必ずそちらのページもご覧ください。
 また、再追試のページも参照してください。
 2008.05.04
 さて、今年2月にGF8500GT-P256Hのベンチマークデータを載せているのだが、実はPCIビデオカードのデータをまとめて載せるのはそれが最後ではないかと思っていた。もう、新しい世代のPCIビデオカードは登場しないのではないかと…
 ところが、その後にRADEON X1550搭載カード、RADEON HD 2400搭載カードと立て続けに登場し、とうとうAMD(旧ATI)製GPU搭載のものまでDirectX 10、HDCP対応となってしまった。

 ということで、現時点までに入手できたPCIビデオカードを含めて、再度ベンチマークデータを取ってみることにした。
 本来なら、前回の環境をそのまま利用したいところなのだが、現在はメインマシンとして使用しているためテスト環境として提供できない状態にある。そこで、今後投入予定となっている新サーバをテスト環境として使用することとした。

 テスト環境は以下のとおり。

Hewlett-Packard製 HP ProLiant ML110 G5
CPU:intel Pentium Dual-Core E2160(1.8GHz×2)
MEMORY:DDR2 SDRAM 3GB(Non ECC/FSB=800MHz)
Chipset:intel 3200+ICH9R
HDD:Seagate Barracuda ES ST380815AS(OEM)
Optical Drive:PIONEER BDC-202
OS:Windows Vista Home Premium SP1(32bit)
DirectX:10 & 9.0(2007年11月版)

 ベンチマークソフトは、基本的には以前から使用しているものと同じだが、Windows Vista上ということで3DMark05/06を使用している。

HDBENCH Ver3.40 Beta6
3DMark05
3DMark06
ゆめりあベンチ
FINAL FANTASY XI for Windowsオフィシャルベンチマークソフト3
・タイムリープぶーとべんち(Web配布版)
・Windowsエクスペリエンスインデックス

 ドライバは、RADEON系はCatalyst 8.4、GeForce系はForceWare169.25を使用しているが、RADEON9250搭載ボードはWindows標準ドライバが自動でインストールされてしまうためその後にCatalyst 8.4をインストールしており、GeForce FX 5700LE搭載ボードは最新版ドライバが対応していないためWindows標準ドライバが自動でインストールされた後にForceWare96.85を使用している。
 また、ドライバの多重インストールによる不具合等を防ぐため、ビデオカードを変更する毎にバックアップからOSごと書き戻しを行いドライバのインストールを行っている。また、インストール時にハードウェアチェックを行う3DMarkについては、やはりビデオカードを変更する毎にインストールを行っている。

 さて、今回登場するビデオカードは以下のとおり。型番(発売元、搭載GPU)の順。

1 RD925-P256C(玄人志向、RADEON9250)
2 GFX5700LE-P256C(玄人志向、GeForce FX 5700LE)
3 GF6200A-LP128H(玄人志向、GeForce6200A)
4 RX1550-LP128H(玄人志向、RADEON X1550)
5 H155F256EDNP(HIS、RADEON X1550)
6 GF8500GT-P256H(玄人志向、GeForce8500GT)
7 RH2400PRO-LP256H(玄人志向、RADEON HD 2400PRO)

 玄人志向ばかりなのは…ねぇ?
  まずは、Windowsエクスペリエンスインデックスの値から比較していく。

Windowsエクスペリエンスインデックス

 やはりDirectX10世代が強いが、一世代前のH155F256EDNPも頑張っている。これは、GPUコアクロックが550MHzと今回テストしている中では最も高く設定されているからであろう。
 また以前から触れているとおり、DirectX9.0/SM2.0と古い世代でありながらGFX5700LE-P256Cが良いスコアを出しており、その強さを見せている。256MBのメモリを積んでいることも有利に働いているのだろう。
 逆に、RX1550-LP128Hはかなり落ち込んだ数字となっている。個人的には、グラフィックス値で3.0を超えないと実用的ではないと考えているので、これでは厳しい。なお、この傾向は前モデルのRX1300-LP128Hから引き継いでおりGPUが変わっても似たような傾向を示しているわけだが、メモリクロックが533MHzと低いのに加えてメモリバンド幅が32bit接続ということで、メモリ関係でかなり足を引っ張られているせいだろう。


 続いて、HDBENCHの値を見てみたい。

HDBENCHグラフィックスコア

 最新世代になるほどスコアの合計が低くなるというとんでもない傾向を示したが、RD925-P256CについてはAeroがOFFになっていることに伴う数値なので、他と比べることはできない。でも、すごい違いだなぁ。
 その他は似たり寄ったりの傾向ではあるが、Rectangleが3000台を超えているGFX5700LE-256HとGF6200A-LP128Hが頭ひとつ抜けており、さらにEllipseで6000近い値になっているGF6200A-LP128Hがわずかにリードといったところである。
 いずれにしても、GPUの動作クロック・メモリクロック・メモリ容量・アーキテクチャの違い等も含めて大きな差が出ていないため、最早こういった単純な機能についてはこれ以上伸びることはないのかもしれない。

 いよいよ、DirectXなど3D機能中心のベンチマークへ。

 まずは、ゆめりあベンチから。

ゆめりあベンチスコア

 ここは、GF8500GT-P256Hの圧勝だった。なんでここまで差が出るのか?と不思議になるほどでダブルスコア以上とは。しかも、2位につけているのがGF6200A-LP128Hって…。RH2400PRO-LP256Hが奮わなかったのが残念。
 ちなみに、以前のデータではGF8500GT-P256Hはかなり低い値だったわけだが、ドライバが新しくなっただけでこうも変わるんだろうか?今後、RH2400PRO-LP256Hもドライバの更新によって高速化するとおもしろいかもしれない。

 続いて、タイムリープぶーとべんちの結果を見てみたい。

タイムリープぶーとベンチ結果

 今回は、画面効果やアンチアイリアス×2が適用されている重い処理状態(デフォルト設定)のものと、それらを適用せずにフルスクリーン表示する軽い処理状態のものと2種類のベンチマークデータを取った。5回計測したものの平均を出したので、小数点以下が生じているものがある。

 RADEON系はすべて、アンチエイリアス等を適用しなければ高スコアだが、いったん適用すると急激に表示コマ数を落とす傾向にあることがわかる。逆に、GF8500GT-P256Hなんかはあまり差がないことから、重い処理をかけても変動しないようである。
 ところで、ここでもGF6200A-LP128Hの健闘ぶりが目立つ。ただし、アンチエイリアス等を適用したときの落ち込みが激しく、後で触れるSM3.0の適用の有無が関係している可能性があるのかも。
 次は、FINAL FANTASY XI for Windowsオフィシャルベンチマークソフト3。

FINAL FANTASY XI for Windowsオフィシャルベンチマークソフト3結果

 RD925-P256Cがダントツです(笑)。ただし、古い世代のGPUだと正常に描画ができていないケースが見受けられるので、参考記録としてしか意味はないのだけど。
 それ以外は、RADEON X1550以上の世代については、まぁ概ね妥当な線ではないかと思う。比較的素直な結果を出すベンチマークだけに、納得といったところか。

 続いて、3DMark05及び3DMark06である。

3DMark05/06スコア

 3DMark05と06でトップが異なっている。ただし、3DMark06におけるSM2.0/SM3.0のスコアは、両方ともRH2400PRO-LP256HよりもGF8500GT-P256Hが上回っているため、Windows Vista上で使うことを前提とすればGF8500GT-P256Hの方が上と考えて良いかもしれない。
 RD925-P256CはDirectX8.1世代のため、3DMark05/06のインストールすらできない。従って、ここでは評価の俎上にはのらない。それにしても、RX1550-LP128Hのスコアの低さっぷりにはなかなかのものが。
 GF6200A-LP128Hについては、SM3.0対応のはずなのだがSM3.0のテストは行われていない。これが3DMark06のスコアが落ちている原因だと思うが、タイムリープぶーとべんちの成績が今ひとつなのと原因は同じなのかもしれない。たぶん、SM3.0対応と言いながら実装されていない機能があり、その部分が足を引っ張っているのではないだろうか。


 さて、ここまでベンチマークデータをいろいろと掲載してきたわけだが、今後のビデオカード選びについてはそれほど難しくないと思う。
 Windows Vistaで使用することを考えれば、最初の候補はメモリが128bit接続のGF8500GT-P256Hとなる。これでコアクロックがもう少し高ければダントツだろう。
 2番目はRH2400PRO-LP256H。RADEON好きならこれしかない!あと、処理が重くなければこれを第1候補としても問題ないだろう(PCI接続のビデオカードにそんな重い処理をさせること自体に疑問はあるのだが…)。なお、ロープロファイルでないとケースに入らない場合も、これが第1候補となる。
 そして、ちょっとでも安い方が良ければH155F256EDNP。コアクロックが高めなので、意外に実用域での性能がある。
 なお、間違っても128MBしかメモリを積んでいないものは買わないこと!(メモリバンド幅が狭いため)

 スコアを見ると「GF6200A-LP128Hでもいいんじゃない?」と思うかもしれない。確かに、世代の割には頑張っているし、実際にOSを操作するだけのレベルであれば支障はないと思う。ただし、SM3.0の問題とちょっと重い処理をさせようとすると微妙につっかかるような感じがあるので、できれば避けた方がいいと思う。あと、Aeroを切って使うというのであれば、候補に入ってくるかもしれない。

 実は、これ以外にも選択のポイントになることがあるのだが、それについては通常の雑感の中で書くので、そちらを参照してもらいたい。

 今回データを取ってみて、比較的新しい世代のGPUを積んだPCIビデオカードは、重い処理をさせなければ意外にも実用になるレベルで使うことができるということが判明したのは大きな収穫であった。ただし、CPUパワーなどがある程度ないとその実力は発揮できないので、古いマシンに使う場合にはそのあたりも検討しなければならない点については要注意だ。

※必ず追試及び再追試も参照のこと

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